【助産師監修】40代の妊活でするべきことは?期間についても解説!

「40代でも妊娠できるの…?」
女性の社会進出や晩婚化により 40代の妊活も珍しくない現代
妊活を進めるにはどうすればよいか
ご紹介します!

子どもが欲しいと思っているけど40代でも妊娠できるの?

みんなどれくらいの期間、妊活に取り組んでいるのかな。

すぐ病院に行った方がいいの?

助産師ミワ
助産師ミワ

何歳になっても、子どもが欲しいと願う気持ちはありますよね。

ただ、赤ちゃんを元気に産める年齢が限られているのも事実。

自分の身体について知り、無理なく妊活を進めることが大切です。

この記事では、「40代での妊活はどうやって進めればいいの?」と疑問を持っている人に向けて、『40代の妊活でするべきことは?期間についても解説!』等をお伝えしていきます!

女性の社会進出や晩婚化の影響で、40代での妊活の相談は徐々に増えてきています。
「あまり時間がない…」と焦っている方も多いかもしれません。

この記事を最後まで読めば、自分の身体や妊活の進め方についてわかり、自分に合った妊活がスタート出来ますよ!

本記事の内容
  1. 40代で妊娠できる確率とその理由【卵子は産まれた時から数が決まっている!?】
  2. 40代の妊活でするべきこととその期間【不妊治療を始めるタイミング、諦めるタイミングは?】
  3. 40代の妊活で心がけること【現実と向き合い、夫婦でいろんな人生の選択を】
この記事を書いている私は助産師で、病院やクリニックで、トータル3000件を超えるお産介助を経験。不妊治療外来の経験もあり、数々の不安・悩みを聞いてきました。30代。自身も絶賛妊活中。
妊娠・出産・子育てに不安・悩みはつきもの!今までの経験や知識を踏まえ、正しい情報をお届けします。

40代で妊娠できる確率とその理由【卵子は産まれた時から数が決まっている!?】

一般的に、女性の年齢が上がれば上がるほど妊娠する確率は下がります。
35歳を境目に自然妊娠率は年々下がり、40代前半では約20~30%まで下がります。
また、1周期(排卵1回)あたりの妊娠率は以下になります。

年齢(歳)4041424344454647484950歳以上
1周期あたりの
妊娠率(%)
15.212.49.36.84.83.12.31.20.81.40.7


なぜ、これほど顕著に妊娠率が下がるのでしょうか。

それは「卵子の数」が減少し、かつ質が低下するためです
女性の卵子の数は産まれた時から決まっており、赤ちゃんの頃には約100~200万個卵子がありますが、月経が始まるころには30~40万個に減少し、毎月の月経で約1000個ずつ失われていきます。さらに、37歳を境に急激に減少し、40歳では約1万個、50歳では1000個以下まで減っていきます。
不妊治療では、卵巣をホルモンで刺激して排卵を誘発することがありますが、高齢になると成長させられる卵胞(卵子の入っている袋)の数自体が少ないため、排卵の確率は低くなります。
また、卵子の質も低下します。その理由は、精子は毎日形成されるのに比べ卵子は産まれたときから増えることがありません。なので、長年体内にある卵子は加齢とともに老化し、DNAに傷が付いてしまう可能性が高いのです。

また、精子も毎日生成されているとはいえ加齢の影響を受けるので、男性が40歳以上の場合は、上記の妊娠率よりもさらに低下すると考えられます。
さらに、流産する確率も20~30代では約10~20%ですが、40代では約40%に上ると言われています。妊娠中も妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病など、合併症のリスクも高くなります。

さらに、加齢は卵子の質の低下だけではなく、卵管炎や子宮内膜症、子宮筋腫など、婦人科系の疾患が増えることも不妊要因となります。
卵管炎は炎症により卵管が狭くなったりふさがったりする病気で、排卵した卵を卵管に送り込むことが出来ません。子宮内膜症も同様に、骨盤内の環境に影響を及ぼし、着床や受精卵の成長がしづらくなります。子宮筋腫は筋腫の場所によりますが、着床や受精卵の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

40代で妊娠することはできますが、確率は高くないこと、妊娠継続にもリスクが伴うことを知っておいてください。

40代の妊活でするべきこととその期間【不妊治療を始めるタイミング、やめるタイミングは?】

40代の妊活は時間がありません。
不妊治療を始めるタイミングは、早ければ早いほど良いです。1日でも早く医療機関を受診し、検査を受けることから始めましょう。
「忙しくて…」「不妊治療には抵抗が…」という気持ちもあるかもしれません。

ただ、40代の妊活はスピードが大切です!躊躇している時間はあまりありません。
不妊治療は、一般的には「タイミング治療→人工授精→体外受精・顕微授精」とステップアップしていきます。
検査結果をもとに専門スタッフと一緒にスケジュールを考えていきますが、大体どれくらいの期間でどのようなステップを辿るのか、夫婦で共有しておくといいでしょう。

不妊治療を諦めるタイミングは、治療に取り組む夫婦の意思決定次第です。
不妊治療は一般的な治療と違い、妊娠しなかった場合は「自分たちで終わりを決める」治療なのです。

夫婦によっていろいろな判断基準がありますが、大きく分けると以下の3つが挙げられます
。 

  • 卵子や精子に問題があり、妊娠の可能性がほとんどない場合
  • 体外受精や顕微授精など、治療がステップアップしても妊娠しない/流産を繰り返す場合
  • 年齢の限界
  • 経済面で大きな負担になるとき

時間や費用を費やしても、必ずしも授かることができないのが不妊治療。
年齢にもよりますが、およそ最初の4回で7割近い方が妊娠すると言われており、その後の妊娠率は低下傾向にあります。
治療に取り組む前も治療を続ける中でも、夫婦で話し合いの機会を多く持ち、協力して進めていくことが何よりも大切です。

40代の妊活で心がけること【現実と向き合い、夫婦でいろんな人生の選択を】

40代で子どもを望む場合、「治療を諦めるタイミング」とともに、「妊娠した場合/妊娠しなかった場合」について十分に話し合うことをお勧めします。
妊娠することばかりに気を取られ、忘れがちなのが「高齢妊娠のリスク」と「産まれた後の子育て」。子どもが20歳になったとき自分は何歳になっているのか、子育ての費用は無理なく賄えるか…想像してみましょう。
また、妊娠しなかった場合、夫婦2人で人生を生きるのか、養子縁組を受けるのか…等、子どものいる人生/いない人生について、お互いどう思い描いているのか、話し合ってみましょう。

以下のような項目については、お互いの意思を確認しておくことが大切です。

  • 何歳まで不妊治療を続けるか
  • 不妊治療の費用と育児の費用について
  • 高齢妊娠に伴うリスク(流産・早産・妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病など)を理解しているか
  • 妊娠した場合、出生前診断を受けるか
  • 妊娠しなかった場合、その後の人生をどのように過ごしたいか

40代の妊活は、現実と向き合うことと、夫婦2人でいろんな人生の選択をしていくことが何よりも大切です。
私は、妊活がきっかけで夫婦の話す時間が増え、今まで考えてなかった人生をも思い描くことができるのも、素晴らしいことだと思っています。
自分の身体に合った、無理のない妊活を進めていくようにしてくださいね。


🐈飼い猫ペグちゃん日記♡
すやすや眠るペグちゃんを見ていると、小さなことなんてどうでもいいやと思えてきます。笑

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